今回はパム・グラウトさんの「こうして、思考は現実になる」を紹介します。
書店で大量に平積みされていたのを見て気になっていました。
表紙の子供たちの写真もかわいらしくていいですね。
実験を通してスピリチュアルなことを学べるので疑い深い人でも理解できるようになっています。
引き寄せの法則を物理・科学的に知りたい人におすすめです。
第1章
人生は思い通り
著者は彼にフラれ1か月の精神療法プログラム「エサレン」に参加し人生を変えることになる。
自分たちのすぐそばにはヒーター(目に見えないエネルギー)があっていつでも使うことができるが、たいていの人はその存在に気づかずスイッチを入れようとしない。
思考は現実に影響を与える
この世には人生を思い通りにする力を与える「エネルギー・フィールド」が存在する。
それは100%あてになり、いつでも力を発揮してくれる。
数学の数式のようにいつでも正しく安定していて現実の世界に影響を与える。
人の意識は5歳までに決まる
スピリチュアルな世界に興味があっても「知っているだけで心の底では信じていない」人が多い。
人は5歳になるまでの経験と行動パターンによって支配されている。
思い込みをなくせば人生に心から満足し心配や悩みがなくなる。
周りの声に流されずに自分の精神状態を前向きに変えることが大事。
実験で欲しいものを手に入れる
実験を行うことで「思考は現実化する」ことを体験し、可能性のフィールド「FP」(フィールド・オブ・ポテンシャリティ)を活用する方法を学ぶ。
自分の人生をコントロールできれば素敵な異性や車、やりたい仕事、ケガや病気の完治、失くしたものが見つかったりする。
願いを明確にし期限を決め心から信じる。
小さな願いから実行し結果を積み重ねることで成長できる。
実際にやってみることで古い考えを捨てることができる。
人生で起こることはすべてFPの力
アインシュタインいわく「物質はエネルギーでできている」。
思考もエネルギーでFPに影響を与えている。
頭の中で考えるだけで世界は変えられるのかと思う人もいると思うが、テレビも電話も昔は想像できなかったことだ。
世界を変えるために必要なこと
人は目に見えるものにとらわれがちだが本当は目に見えないもののほうがずっと大切。
自分の思い込みを変え実現したいことに意識を集中すれば世界が変わる。
著者は欲しいものに集中することでベストセラー作家になり世界中を旅することができた。
現実は本当の現実ではない
最近の物理学者たちは物理の法則では説明できない世界の存在があることを認め始めている。
「意識が物質を作り出す」ので自分から積極的に違う現実を見ようとする。
欲しくないものばかり考える悪い習慣も意識すれば必ず変えることができる。
実際に目に見えるものは200万分の1%
地球が時速1600kmで自転しているのに気づかずに生活するように、人は現実をゆがめて解釈していることが多い。
脳は現実の多くの情報を処理できず取り入れる情報はわずか200万分の1%しかない。
脳が選んだ情報はいつも同じで知っていることばかり。
残りの現実は思い込みのフィルターではじかれる。
いつもの現実から抜け出し真実を手に入れる
エネルギーを物質に変えるためにはまず「意図」を持つことから始まる。
意図を持った瞬間に欲しいものが形になって現れる。
現れない人は「願いは簡単に叶わない」など思い込みの古い考えにとらわれている。
意識はテレビと同じで一つのチャンネル(現実)しか見られない。
自分が見ると決めたものだけが現実に現れるので本当に見たいチャンネルを選ぶことが大切。
なぜ願いは叶わないのか
どこか別の場所にいる
心配事や不安に気を取られ精神が留守になっている。
意識を「今」に集中しないと欲しいものがあっても気づかない。
「今ここ」に集中するスキルを磨く。
欲しいものを手に入れるのは難しいという思い込み
自分の口ぐせを観察するといい。
「難しい」「大変だ」「昔からずっとこう」「うちはそういう家系」などできないことを語る言葉に注意する。
マイナス思考にとらわれている
人は過去に起こった問題にとらわれがち。
悪いところではなく理想の姿を見るようにすれば人生は驚くほど好転する。
知っているという思い込み
一度「こうだ」と決めてしまうと、それが現実になる。
疑問を持たないと新しい発見ができず可能性が閉ざされてしまう。
人の精神は外側にもっと強力なものを作る
人は嘘を本当に見せる力がある。
実験の成功と失敗を判断するには十分な時間が必要
訓練が足りない
頭の中で考えるだけでは思い通りの人生を手に入れることはできない。
知恵はスポーツと同じで練習やトレーニングを実践し訓練して身につけるものだ。
思い込みから抜け出す方法
一番大切なのは自分の考え方を変えることだ。
思い込んでいる現実が実は違ったと気づくこと。
考え方を変えない限り努力は実を結ばない。
著者は仕事などで迷った時にはFPの力を使って解決している。
なぜお金で困るのか
たとえばお金がないという問題について考えてみる。
人はお金がないということに意識を集中させ仕事や投資をし、お金持ちになるための本や記事を読む。
お金持ちに「なる」ということは今はまだお金持ちではないと自分に言い聞かせているようなものだ。
代わりに「自分はお金持ちだ」と感じることに意識を集中する。
家族や友人など自分の持っている豊かさに感謝すればお金の悩みは消える。
お金がなくて絶望的な時こそ買い物に行くべきという人もいる。
欲しいものを手に入れる方法
思考を変えるのは難しいがペットのしつけと同じように辛抱強く教え込む。
ただ自分の欲しいものに全神経を集中する。
余計なことは一切考えてはいけない。
やがて新しい世界に気づくと心に深い安心が訪れる。
アイデアが形になり、喜びが高まる。
第2章
実験を始める前に知っておくこと
実験に必要なものは「偏見のない心」「客観的に観察し発見したことを記憶する能力」「違う世界を見ようとする意思」だけだ。
絶対にあると確信する
過去の思考パターンを捨て、注意深く観察し、宇宙が証拠を見せてくれるのを待つ。
無くした物を探す時と同じように熱心に探し見つかるまであきらめない。
買い物で欲しいものを必ず買って帰ってくるように証拠も絶対にあると思って探す。
詳しい記録をとる
実験開始の日時を記録し、経過をメモし、発見したことはすべて記録する。
間違いを恐れないこと。
五感で感じたことや経験したことをすべて記録すると確かな証拠が手に入り、後の実験にも役立つ。
実験1 宇宙エネルギーの法則
宇宙にエネルギーが存在することを証明する実験。
今まではエネルギーの存在を確認する方法がなかったのでただ信じるしかなかった。
FPに48時間の時間を与え証拠を見せるように要求する訓練をする。
やり方
FPに予想外の贈り物を48時間以内に届けてもらう。
贈り物の中身は指定しない。
どんな結果になるかは実験を行う人の意識のレベルによって変わってくる。
お願いする時の気持ちはエネルギーに影響を与えるので自分がどんな気持ちなのかチェックしてみる。
疑う気持ちはすべて捨てて証拠を見つけることに全神経を集中する。
- 実験を始める時を決める
- 実験開始の日付と時間を記録する
- FPに「証拠を見せてほしい」と伝え贈り物をお願いする
失くしたものを探すように熱心に注意深く観察することが大切。
実験2 フォルクスワーゲン・ジェッタの法則
人生で起こることはすべて自分の思考や感情の結果だ。
実験の名前が車種であるように、新モデルの車が登場して意識し出すと突然その車をあちこちで見かけるようになる。
「自分は不幸だ」という人ほど不幸になるし、欲しくないものを考えると欲しくないものが現れる。
小さい頃から「~してはダメ」と制限されるので問題ばかり見てしまいがちだ。
欲しいものが手に入らないのは自分の意識に限界があることが原因だ。
今回の実験では自分が見たいと思っているものを探して見る訓練をする。
やり方
いきなり難しいものにすると失敗するので最初は簡単なものから探す。
48時間であるものを探す。
最初の24時間は「緑の車」だ。
黄色など他の色でもかまわない。
残りの24時間では「黄色の蝶」を探す。
とにかく何かを見つけると決める。
実験1と同じように開始の日時を記録し、意識する前と後で車と蝶の数がどう変わったか数えてみる。
実験3 アインシュタインの法則
アインシュタインは物質とエネルギーは同じであることを発見した。
この世に固体は存在しない。
固体を分解すると振動する素粒子と無の空間になる。
エネルギーの振動する速さが光より遅いので物質に見えるだけだ。
人もエネルギーでできている。
自分の考え、行動などがエネルギーの流れに影響を与えている。
そして同じ波長で振動するものが引き寄せられてくる。
やり方
思考と感情がエネルギーを動かしていることを証明する実験。
- 2本の針金ハンガーを用意し解体して1本の針金に伸ばす
- 長いほうが30cm、短いほうが13cmのL型になるように針金を折り曲げる
- プラスチックのストローを半分に切り短いほうに通し針金の先を折り曲げストローが落ちないようにする
- 針金の短いほうをストローの上から握って銃のように構える
- 胸の高さで体から25cmほど離し針金の動きが安定するのを待つ
- まっすぐ前を見て過去のとても嫌なことを思い出す
- 逆に楽しいこと、うれしいことを考える
- まっすぐ前を見て遠くにあるもの(右か左)に意識を集中する
日時を記録して2時間ほど訓練し意識によって針金の向きが変わるのを観察する。
嫌なことは内側に回転、楽しいことは外側に回転、意識を集中した時はその方向に針金が動く。
感情が弱いと針金の向きは変わらない。
実験4 アブラカタブラの法則
自分の欲しいもの(物質的なもの)を手に入れる実験。
著者は自転車とパソコンとピアノを手に入れることができた。
自分の意識を常に理想の人生に集中させること。
「いい仕事も素敵な異性も私には縁がない」から「新しい仕事はすばらしい、ソファーで隣に座ってる彼は素敵」と考えを変える。
最初はやる気があるので意識を集中させることができるが、邪魔が入ると訓練が無駄なのではと思い始める。
しかし止めてはいけない。
とにかく何があっても過去は振り返らず明るい未来に向かって歩き続ける。
たくさんのエネルギーを注ぎ込むほど早く到達できる。
信じ続ける粘り強ささえあれば特別な才能がなくても大丈夫。
願いが叶わないのは心配や疑いに気を取られて意識の集中が足りないからだ。
自分が本当に祈っているものは周りを見ればわかる。
最も頻繁に強く考えていることが実際の人生に現れる。
願いが叶わない仕組みが4つあるが心当たりはないだろうか。
- 結局いつもの考えに落ち着く
- 広告に踊らされる
- 他人の考えに影響される
- 自分の考えに惑わされる
どうしても欲しいと必死になってはいけない。
欲しいものが存在しないという意味になり逆の結果になってしまう。
欲しいものをすでに手に入れたかのようにふるまうことが大切。
決して疑わず自分を信じることができれば奇跡は起こる。
やり方
道具は何も使わずに思考の力を使って何かを引き寄せる実験。
物であれば型やモデルまで指定する。
制限時間は48時間なので車など大きなものを願うと疑いが出てきてしまう。
初心者は現実味のあるものから始めたほうがいい。
日時を記録し気づいたことをメモする。
実験5 人生相談の法則
意識には「内なる声」があり、導き助けてくれる。
誰でも聞くことができ、いつでも答えを教えてくれる。
人はそれを使わず顕在意識で考えてしまうので問題が解決できない。
顕在意識は問題を見つけ目標を設定するのは得意だが、現実をゆがめ悩みや心配を増やしてしまう。
目標を決めたところで考えるのを止め合理的な判断をせず流れに身をまかせるといい。
直感の力を使うので予想外の事態にもうまく対応できる。
やり方
48時間で具体的ではっきりした質問に対する答えを内なる声に出してもらう実験。
「イエス」か「ノー」で答えられる頭を悩ませている問題を一つ選ぶ。
どんな質問でもいいが自分では答えが出せない問題がいい。
小さなことから大きなことまで中身はなんでもいい。
日時を記録して頭に浮かんだ問題を質問してみる。
48時間以内にFPからの答えが現れると信じて待つ。
実験6 ハートブレイクホテルの法則
科学者の江本博士は人の言葉や思考が物質に与える影響を15年かけて研究した。
選んだ物質は「水」で10,000以上のサンプルを使って水に話しかけたり音楽を聞かせたりした。
その後、水を凍らせ顕微鏡で氷の結晶を観察する。
実験の結果「愛してるよ」「ありがとう」など親切な言葉をかけられた水は真っ白で形が美しい結晶になり、「大嫌い」「バカ」などネガティブな言葉をかけられた水はにごって形の醜い結晶になった。
また僧侶の祈りによって新しい結晶が生まれることも発見した。
著者は産まれた時に父に「醜い赤ん坊だ」と言われたことがトラウマになり美しくなる努力をいろいろしたがすべて無駄に終わった。
自分についての思い込みを変えなければ現状から抜け出すことはできない。
一時的に努力の結果が出てもすぐに別の問題が発生してしまう。
そこで著者は自分に自信をつけてくれそうな本を読みまくった。
自分に対する思い込みが変わり好きなところを探すようにすると美しくなっていった。
視力も回復し肌のくすみがなくなり歯並びもまっすぐになった。
やり方
豆を使った発芽の実験をする。
必要な道具は卵の空パック、園芸用の土、インゲン豆の種だ。
- 卵の空パックに土を入れ一つの穴に種を2個まく
- 窓際に置いて土が乾かないようにこまめに水をやる
- 「左の種は右の種より早く成長する」と念じる
- 一週間観察し記録をつける
実験が終わるころにはきっと自分の祈りが現実になっていることが確認できるはず。
実験7 魔法のダイエットの法則
たった3日間で体重を減らす実験。
体重を減らそうと必死になっている人は食べ物のエネルギーに抵抗している。
エネルギーと仲良く協力すれば何も変えなくても簡単に1kgくらいは減らすことができる。
食べ物のエネルギーは人の思考や言葉から影響を受けるので「体重を減らすのは難しい」「代謝が悪いからやせにくい」などの言葉に注意する。
自分にネガティブなイメージを持ち体重を減らすことばかり考えると、かえって逆効果になりダイエットをしても太ってしまう。
「不可能」という考えを変えたことで45kgもやせたり、ひざが治った人もいる。
やり方
食べ物に対する日ごろの恨みを捨て親友になる。
自分の体型についてネガティブな言葉を一切使わないようにする。
難しいと感じる人はネガティブな考えが浮かぶたびに反対のことを考えるといい。
食事の前には愛にあふれた思考を送り、祈りをささげる。
ポジティブな気持ちで喜んで食べる。
食べ物が自分の体を健康に美しくしてくれると信じる。
食生活は変えなくていいし何を食べても問題ない。
実験開始日に体重を測り72時間後にまた測ってみる。
実験8 101匹わんちゃんの法則
宇宙に存在するすべての物や人とつながっていることを証明する実験。
最新の科学の研究では遠く離れた二つの物体が仲介するものがなくても、お互いに影響を与えられることが証明された。
一度影響を与え合った原子は永遠に影響を与え合い、この「シンクロニシティ」と呼ばれる現象は人間どうしでも起こる。
インターネットで世界とつながるパソコンのように人も世界の人々とつながっている。
この実験を経験すると偶然を偶然と思わなくなる。
周りの人にポジティブな感情を持つだけで世界を明るく楽しい場所にすることができる。
どんな人間関係もいい方向に変えることができ自分自身も変わることができる。
やり方
誰か遠くにいる知り合いにメッセージを送る。
- メッセージを送る相手を決める(できれば会ったことのある人がおすすめ)
- 相手にどんな反応や行動を期待するか具体的に決める
- 相手の姿を心の目ではっきりと見る
- 相手とのつながりを感じ一体となり、五感を使って相手に念を送る
自分のメッセージが48時間以内に届くことを信じる。
相手にポジティブな思考をたくさん送ると自分自身も楽しくなる。
実験9 魚とパンの法則
「人生は最悪で最後には死んでしまう」という嘘をあばく実験。
生きるのは大変で今のままでは足りないと思っている人が多い。
時間、運動、栄養、給料、仕事など心配や不満に大部分のエネルギーを使っている。
宇宙には無限の豊かさがあるのでイス取りゲームのようにビクビクしなくても大丈夫。
足りないという恐怖を乗り越えることができれば物をためこむ癖も捨てることができる。
今ある物だけを使って豊かな人生を送ることができると無理やり頑張らずにのんびり生きることができる。
いつもの思考パターンを捨てて豊かさを感じてみる。
やり方
世界が本当に素晴らしい場所であることを証明するために身の回りの善と美をすべて記録する。
小さな親切は見過ごされるので記録を残すことが大切。
48時間で目撃したすべての親切を探してみる。
まとめ
実験は実践して楽しむことが大切。
仲間とグループを作って実践すれば効果は倍増する。
感謝の気持ちを忘れずに理想の人生を夢見て必ず実現させると決める。
次の3つの事柄を心にとどめておく
- 自分は素晴らしく、いつでも可能性の豊かな流れがあって強大な力を持つエネルギーそのもの
- 可能性に限界はなくすべてのことが可能、心を開き古い考えを捨て楽しく自由で大きな思考を常に目指す
- 周りの人たちをいたわり、相手の存在に感謝して協力すればすべて人の利益になる
感想
願いを叶えたいとただ思うだけではダメで「手に入れるのは当然」と強い気持ちで目標に向かっていくことが大切なのだと思いました。
ちょっとずうずうしいくらいでいいのかもしれません。
「無理かもしれない」とネガティブに考えるのではなく、どうすれば叶うのか視点を変えて考えればいいことがわかりました。
意識や感情が先で現実が後に起こるのでポジティブに考えていこうと思います。
実験は1、2、4、5を実際にやってみましたが成功したものもあればそうでないものもありました。
成功しない時は余計なことを考えていて意識が上の空の時が多いです。
一つの物事に集中したほうが叶いやすい気がしました。
やればやるほどコツをつかむので成功するしないにかかわらず実践してみるといいと思います。
私もまだやっていない実験があるので楽しみながらチャレンジしていきたいです。
本には本当にあった奇跡のような話や有名人のサクセスストーリーなども載っているので気になった人はぜひ読んでみてください。
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