前回の記事（特定調停を札幌で体験 裁判所での手続き・必要書類・注意事項）の続きです。
特定調停のその後
調停が終わった後は督促の電話がかかってくることもなく穏やかに過ごしていました。
支払いの期日に遅れないように気を遣うことはありましたが毎月の金額が半分以下になったのは本当に助かりました。
両親には相談しないつもりでしたが一時的に実家に戻ったことで知られることとなり先に一括で支払ってもらいました。
それから約２年ほどかけて両親への支払いを済ませ私の借金生活は終わったのでした。
特定調停のメリット
借金が減額されることがある
利息制限法の関係で借金の金額が減ることがあります。
私は50万くらい減りました。
利息がなくなり元本のみの金額で返済できるのはありがたいですね。
ただし過払い金が発生していなければ減額されることはありません。
長期間支払い続けている人は減額する可能性があるので相談してみましょう。
借金の督促が止まる
調停を始めた段階で借り入れ業者からの督促もなくなり、決定書が出るまでの支払いがストップします。
決定書が出た後は支払いがスタートしますが長い間払い続けた苦しみから少しだけ解放され安心できます。
手続きの費用が安い
法律事務所や弁護士にお願いするとお金がかかりますが、特定調停は裁判所の力を借りながら自分で行うのでほとんどお金はかかりません。
必要なのは印紙代と切手代くらいです。
私は5,000円くらいで済みました。
割と早く完了する
裁判所が空いている時期だったのか私は１か月半くらいで終わりました。
混んでいる裁判所だともう少し時間がかかるようです。
業者との交渉も裁判所の調停委員の方が代わりにしてくれるのでスムーズに終わります。
誰にも知られずにできる
裁判所や貸金業者が家族や会社に連絡することはないので誰にも知られることはありません。
後日郵送で送られてくる決定書で知られることがあるので気をつけましょう。
無職でもできる
調べたところ無職でも特定調停ができるようです。
ただし返済能力がある場合に限ります。
資産を処分しなくていい
自己破産と違って特定調停は自分の家や車などを処分する必要はありません。
生活スタイルをほとんど変えずにできるのは助かりますね。
クレジットカードなども残しておけるようですが私は処分しました。
特定調停のデメリット
平日に裁判所に行かなくてはいけない
裁判所は土日はお休みなので調停の期日は平日になります。
平日にどうしても休めない人は難しいかもしれません。
私はこの時は平日休みの仕事だったので特に問題ありませんでした。
提出する書類に不備があったり忘れ物があると裁判所に行く回数が増えるので注意しましょう。
ブラックリストに登録される
特定調停を行うと銀行やカード会社、消費者金融などが加盟している信用機関のデータに事故情報として登録されます。
約５年間ほど情報が登録されますが、その期間は新たにローンを組むことやクレジットカードを作ることなどができません。
情報機関によっても年数は異なるようですが、ある一定期間経過すれば情報は削除されるのでローンを組んだりカードを作ることができるようになります。
一括で支払ったからなのか私は３年ほどでカードを作ることができました。
ブラックリストの登録期間中は特に困ることもなく、３年間でお金がきちんと管理できるようになったので今思えば良い機会でした。
借金がゼロになるわけではない
自己破産と違って借金がなくなるわけではないので多少減額はしても３年間払い続けなければなりません。
借金の残高が少なかったり払い込みの期間が短い人は減額にならない可能性もあります。
中には借金の金額が多く調停が成立しないケースもあるようです。
長くても５年で返済できる金額でなければ別な方法を選びましょう。
支払いの遅延・滞納で強制執行の可能性も
決定書が出て支払いが再スタートした後は毎月確実に支払わなければなりません。
支払いが遅れたり滞れば貸金業者の強制執行で全額一括返済しなければならない可能性も出てきます。
無理のない返済計画を立てましょう。
支払えなくなった場合には早めに業者の担当者に連絡・相談しましょう。
今の私の生活があるのは特定調停のおかげです。
あの時、調停を行うことを決意していなければ今でも借金を払い続けていたかもしれません。
本当は家族に相談して助けてもらうのが解決の一番の早道だと思うのですが、いろいろな事情で相談できない人もいると思います。
そんな時に力になってくれるのは裁判所です。
いつか何とかなると考えるのは一番危険なので手遅れにならないうちに相談してみましょう。
費用もそんなにかからず解決できるのでおすすめです。
借金で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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